入所施設における、入所者の成年後見制度利用状況調査 結果報告
PACガーディアンズと千葉県手をつなぐ育成会が共同で、知的障害がある方々の入所施設を対象として成年後見の利用実態に関するアンケートを行いました。結果をまとめましたので御覧ください。こちらのページからダウンロードできます。
→http://pacg.jp/inpage/contents_shiryou1/
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ファイルは、「詳細版」「概要版」そして最後に「まとめ」の構成となっています。すべてご覧いただきたいところですが、ポイントを幾つか挙げます。
【わかったこと(一部)】
・成年後見制度の利用率は、入所者の22.2%。うち、後見割合は98.6%。親族後見割合は69.4%。
・申立理由は、「家族が将来を見据えて」が32.4%、「施設の勧め」23.1%。
・専門職後見人・法人後見のうち、「年1~2回訪問」「ほぼ訪問はない」「電話のみ」が41.8%。
・成年後見制度の利用率は、入所者の22.2%。うち、後見割合は98.6%。親族後見割合は69.4%。
・申立理由は、「家族が将来を見据えて」が32.4%、「施設の勧め」23.1%。
・専門職後見人・法人後見のうち、「年1~2回訪問」「ほぼ訪問はない」「電話のみ」が41.8%。
【考えられる課題】
① 第三者後見人の活動のバラツキ。質の差。
② 財産管理のみで、身上監護の視点がすくない。意思決定支援の観点がすくない。
③ 第三者後見人の活動に疑問があっても、それに対して意見を言える場がない。
④ 後見報酬が本人の生活を圧迫し、長期にわたるため本人の資産を目減りさせる。
これでは、第三者後見人をつけられない。
⑤ 資産状況を、後見人しか把握できていない場合が多い。どう使われているかも不明。
支援者として本人のために有効に使う視点を持っても、実現しにくい。
① 第三者後見人の活動のバラツキ。質の差。
② 財産管理のみで、身上監護の視点がすくない。意思決定支援の観点がすくない。
③ 第三者後見人の活動に疑問があっても、それに対して意見を言える場がない。
④ 後見報酬が本人の生活を圧迫し、長期にわたるため本人の資産を目減りさせる。
これでは、第三者後見人をつけられない。
⑤ 資産状況を、後見人しか把握できていない場合が多い。どう使われているかも不明。
支援者として本人のために有効に使う視点を持っても、実現しにくい。
ご本人(被後見人等)の訪問・面会の頻度が大変少ないことは、現在の成年後見制度の趣旨を考えると問題であると考えます。これに気づき、懸念を表明している施設職員も見られます。またこれと関連して、十分に報酬に見合った活動をしているのか疑問との指摘もありました。知的障害のあるご本人の生涯を見据えた生活の設計が、ファイナンシャル・プランニングの観点からも必要になってくるのではないでしょうか。
ほか、結果を整理していてみなで話し合ったのは、身上監護のあり方について共通理解が不十分という点でした。そのこともあってでしょうか、近年は後見人等と支援担当者との間で意見の相違や対立が見られる場合もあることが指摘されていました。成年後見人等の中には、たいへん熱心かつ適切な事務執行に取り組む方々がいらっしゃることを私たちは知っています。しかしいっぽうでは、まだ課題も見受けられるようです。
成年後見制度利用促進基本計画が提出されるような時代です。制度開始から10年以上を経て、課題もいろいろ確認されるようになってきました。基本計画のひとつとして「権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり」が指摘される今だからこそ、今回のアンケート結果を見直して、今後のあり方に役立てていただきたいと願っております。